アロマによる脳へのアプローチ

 
潜在意識を書き換えるやり方は、「プルースト効果」を利用します。
プルースト効果とは、特定のにおいが、それに結びつく記憶や感情を呼び起こす現象のこと。
たとえば幼少期の頃に嗅いだおばあちゃん家のタンスなどの匂いを大人になって嗅ぐと、なぜか懐かしいような気持ちになったなんて経験はありませんか? 


 

人間を含む、全ての動物には「嗅覚(きゅうかく)」があります。

実はこの「嗅覚」は生命を維持していくために、なくてはならない最も大切なものだってご存知でしたか?




例えば、腐った食べ物を食べなくてすむのも、見た目以上に嗅覚によって「これは食べたらダメだ」と瞬時に判断してくれているおかげなんですよ♪

この他にも、

  • コーヒーの香りでリラックスする
  • 甘い香りで食欲を刺激される
  • 梅干しの匂いで唾液が出てくる
  • バラの香りで優雅な気分になる

これらも全て「嗅覚」が刺激され働いてくれている証拠です。

嗅覚は人間だけでなく、動物(哺乳類)や、魚類、鳥類、両生類にも備わっており、匂いによって


  • 敵か、味方かを知る
  • 食べれるか、食べれないかを判断する
  • フェロモンなどの匂いで異性を探す

など、危険を回避したり、子孫を繁栄させていくために嗅覚はなくてはならないものなんです。




人間にとっても香りは、心や体に大きな影響を与えています。 

 

香りの伝わり方とメカニズム

あなたには「好きな香り」「嫌いな香り」はありますでしょうか?



実はその「好き」「嫌い」を判断をしているのは鼻ではなく、「脳」だってご存じでしたか?

香りは嗅神経(きゅうしんけい)を通じて、脳にある「大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)」に伝えられます。

少し専門的な内容にはなりますので、理解しやすいようにもう少し噛み砕いてお伝えしていきます。

まず、香りが脳へ伝わるルートはこんなイメージです。

  1. 空気中を漂う香りを鼻で吸い込む
  2. 香りが鼻の奥にある副鼻腔の頂上、嗅上皮(きゅうじょうひ)に辿り着く
  3. 嗅上皮が香りに反応して電気信号を脳へ送る

こんな感じで鼻から脳へと伝わっています。



 

伝えられる香りの速度と伝達ルート

上記のように、鼻から脳へ香りの情報が伝えられるのですが、伝えられた香りの情報は

  • 海馬(かいば)
  • 扁桃体(へんとうたい)

という本能的な情動や行動、記憶に関わりのある部分をダイレクトに刺激します。

しかもその速度は「0.15秒」という速さ!



五感(視覚・触覚・聴覚・嗅覚・味覚)の中でも飛び抜けて早いのが嗅覚なんですよ♪

他の視覚や聴覚、味覚などは、一度視床を経由して脳に伝わりますが、嗅覚はダイレクトに脳に伝わるから速度に違いがあるのです。

こうして、0.15秒で、鼻から脳へ伝わった香りの情報は


海馬(かいば)によってダイレクトに香りの情報を受け取り、

扁桃体(へんとうたい)によって「快」「不快」「好き」「嫌い」などの判断されます。